我孫子市の学校給食の現状と学校給食費

学校給食法には、「学校給食の目標」として次の7つの目標が掲げられています。

1. 適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。
2. 日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。
3. 学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。
4. 食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであるということについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
5. 食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。
6. 我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。
7. 食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くこと。

　また、文部科学省は、児童生徒の健康増進及び食育の推進を図るために望ましい栄養量を算出し、学校給食実施基準を定めています。
　我孫子市では、市内小中学校19校すべてにおいて、自校方式による給食提供を行っており、各学校の学校給食栄養管理者は、これらを踏まえた献立作成を行い、安全安心で、おいしい給食の提供に努めています。

　学校給食の提供のために必要な学校給食費については、学校給食法により、給食に係る人件費、学校給食の実施に必要な施設整備及び修繕は、学校設置者である市が負担し、食材料費は保護者が負担することと定められています。
　我孫子市では、現在保護者が負担する学校給食費については、食材料費分として、1食単価を小学校270円、中学校320円とし、集金額としては、月額小学校4,500円、中学校5,300円としてきました。
　しかしながら、令和4年度以降、お米や牛乳の価格高騰が続き、それ以外の食材や調味料等も価格が高騰している状況です。

　我孫子市では、児童生徒へ提供する給食の質を維持するために、令和4年度より、国の交付金等を活用して、物価高騰分として各学校あてに補助金を交付してきました。物価高騰に合わせて年々補助金の額が上がり、令和6年度については、小学生1人当たり月額800円、中学生1人当たり月額1,150円を補助していましたが、令和6年10月より我孫子市産米の新米価格が高騰したことで、現在は小学生1人当たり月額1,000円、中学生1人当たり月額1,450円を補助しています。
　上記に加えて、我孫子市では保護者の経済的負担軽減策として、第3子以降の給食費無償化、第1子・第2子への1,000円支援金給付を行っています。
　現在、給食費として設定している月額は、小学校4,500円、中学校5,300円ですが、第1子・第2子のお子さんについては1,000円の支援金が給付され、実際に保護者に負担していただいている額は、小学校3,500円、中学校4,300円となっています。
　なお、物価高騰分として、小学校1,000円、中学校1,450円の補助金が加わっていますので、学校給食における実際の食材料費の月額は、小学校5,500円、中学校6,750円です。

• 第1子・第2子の給食費を毎月1,000円分減額するための支援金（令和5年度実績　約8,300万円）
• 第3子以降の給食費無償化（令和5年度実績　約3,800万円）
• 食物アレルギー等給食代替弁当持参者への支援（令和5年度実績　約11万円）

• 物価高騰分を各学校に補助金として給付（令和5年度実績　約7,600万円）

　前述のとおり、我孫子市では、保護者の負担を軽減するための学校給食運営への支援として、第3子以降無償化及び第1子・第2子への月額1,000円の支援金給付に加え、国からの時限的な交付金を財源としながら、食材費の高騰分についても保護者の負担に転嫁することなく、学校給食を運営してきたところです。
　しかし、財源としていた国の交付金が令和6年度で終了することや、市の厳しい財政状況を鑑み、令和7年度以降は、保護者が負担する学校給食費について見直しを検討しています。
　方針が定まりましたら、改めて保護者あてのお手紙をお配りし、市のホームページ等でもご案内する予定です。